ただ、キミの隣にいたくて…
「東雲も大変なんだな。」



「しかも、迎えに行く目印に幼稚園で作ったキーホルダーあげたんだって。そのキーホルダー今もちゃんとかばんにつけてんだよ。ゆりったら。」




「え?キーホルダー?もしかして、これ?」



佐倉はキーケースからひとつのキーホルダーを取り出した。


「え…ゆりと一緒。え…まさかあんた下の名前は?」



「え?お前知ってるかと思った。隼人。佐倉隼人。」




え…ゆりの運命のひとにあたし…あっちゃったよ…。




「なんか、途中から思ってたんだよね。目が見えないってあたりからさ。」


「あんた、ゆりのこと好きなんだよね?」




「あ、うん。」



「あんたが言ってた付き合えない理由って…。」



「このキーホルダーの子と約束したからだよ?」




「じゃあ。ゆりとはつきあえるの?」



「うん。まさか東雲だったなんて…もっと、東雲のこと好きになっちゃったよ…。」





こんなのって…あるんだ。






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