ただ、キミの隣にいたくて…
―――――
―――
「東雲?おーい?起きろー」
「え…今、何時?」
「5時だけど…。」
やだ、あたしったら朝からずっと寝てたの?
「あの…手、どかしてもらってもいい?トイレ行きたいんだけど…。」
手?なんで?
って、佐倉君に抱きついてるのあたし!?
「ご、ごめん!」
「いいよ別に。トイレ借りるね。」
「ど、どうぞ!」
あたしったら、なんで抱きついてるんだろう…。
たとえ、隼人くんだからといって、付き合ってもない過去に仲のよかったあたしに抱きつかれていい気はしないよね…。
そう思うと、ちょっとだけ、寂しくて、涙がこぼれた。
あわててふき取って、起き上がったカラダを布団の中に入れた。