8□8=?【BL】
「……もう、いいよ」
20分程待った。
だけど答えは変わらず無い。
賭けに出て、
諦めたような声を出してみた。
すると朔良は慌てた様子で顔を上げて、
それから何かを言おうとして、
だけどすぐに、また閉じて、開けて……
金魚みたいにパクパクしてるから、
しょうがないから、俺から言う。
「俺の事、好き?」
すると朔良の口は落ち着いて、
「うん」
だけどやっぱりそれだけ。
「じゃあ、俺と付き合ってくれる?」
「うん」
やっぱりそれだけ。
2回目の返事は、
いつもよりも張り切った声に感じたけど。
まあ、いいか。
これから何年も、時間はあるだろう。
いつか言ってくれればいい。