♂Forcible a Prince & Innocent a Princess♀


なんで沈黙が心地のいいんだろう...

そうだ...あたしは....春瀬くんが好きなんだ.....

そう意識するとだんだんと顔が火照っていくような気がした。


「あれ??顔赤いけど大丈夫か??」


そう言うと春瀬くんはあたしのおでこに触ろうとした。


「いやっ。」


そのとたん、さっきの光景がフラッシュバックしてきた。

あたしは春瀬くんの手があの人たちの手に見えてしまって思わず振り払ってしまった。


「あ.....ごめ....」


と全部いいおわる前にあたしは春瀬くんに抱きしめられてた。


「え?ちょっと。」


あたしがもがきはじめると春瀬くんは、


「帆那。」


と昔のようにあたしを呼んだ。


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