100回目の告白
「凛!」
俊輔の声でうっすら目をあけていく。
目に入ったのは真っ白な光。
眩しいくらいの光だった。
「…俊輔…?」
「ああ、良かった!お前倒れたんだよ!!わかるか?」
「ああ…うん…」
俊輔の力をかりて、重たい身体を起こす。
ここは病院のようだ。
「…病…院…?」
「うん。俺が運んだんだ」
「病院なんて…専用のお医者様がいるでしょ!?何で病院なんかきたのよ!!」
病院なんてきたらいけないと、小さいころから母に言われていた。
もともとイライラしていたあたしは止まらない。
「専属執事だったらそれくらい知ってるでしょう!?わからないの?華恋家にとって病院はタブー。行っては行けない場所なのよ!」
なぜタブーかわからないけど…
「…ん…ごめん…」
傷付いたように笑う俊輔をみて、あたしは罪悪感でいっぱいになった。
「…あ…ごめ…ただの八つ当たり…忘れて!」
あたしはなるべく笑って言った。