100回目の告白
時間がたち、皿の料理も減っていく。
俊輔はあたしの皿にパンやフルーツを取り分けながら、終わりの時間を待っていた。
時計が9時ぴったりになったと同時にお母さんとお父さんは立ち上がった。
「それじゃ、失礼するわ。今日は色々楽しめたわ。たまには子どもと食事するのも、いいわね」
「………それは光栄です、お母様」
あたしは微笑んで言った。
「…凛、たまには顔をみせなさい」
お父さんはもっともらしいことをあたしに言う。
「……はい。では、また後日」
有無を言わせない笑顔にふたりは去っていった。
ふたりがいなくなると、あたしはガタッと乱暴に椅子から立ち上がり、ベンツに乗り込んだ。
「………つかれた」
ぼそっと呟くと俊輔はお疲れ様でした、と言った。