100回目の告白



前はあたしを自転車のうしろに乗せてくれたのに、今は車だった。


「さあ、つきましたよ」


俊輔は急かすように車を降りた。
生徒はまだまばらだった。
玄関に入り、車が見えなくなると俊輔はあたしの手を引っ張り、人気のない特別教室へ連れていってくれた。


特別教室の扉を閉めると、俊輔はいきなりあたしを抱きしめた。


「…わわ…っ…俊輔っ…?」
「はー…やっと触れた」


俊輔は甘えるように、あたしの肩に頭を置く。


「…俊輔、最近そっけなかったもんね」


あたしが顔を背け、唇を尖らせながら言うと、


「なぁにすねてんの?」


と、笑いながら頭を小突く俊輔。
そんな穏やかな雰囲気の中、突然真剣な表情になった俊輔。





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