100回目の告白
「凛…いいか?今から言うことを、落ち着いて聞いてほしいんだ」
俊輔はおもむろに紙とペンをカバンから取り出すと何かをかきはじめた。
「………! 華恋家…?」
「そうだ。これは華恋家のお屋敷の地図だ」
俊輔は赤ペンを取り出すと色んな場所にバツ印をつけはじめた。
玄関、トイレ、バスルーム、キッチン、ダイニング…
あたしの部屋、プライベートルーム、布団部屋、シャワー室、プール…
あらゆる部屋という部屋全てにいくつかのバツ印がつけられた。
華恋家のお屋敷はバツ印でいっぱいになった。
「そんで廊下も」
廊下もバツ印がつけられていく。
「……よし、これで全部だ」
俊輔は静かにペンを置くと、紙をあたしに見せた。