100回目の告白
俊輔は一息つくと続けた。
「…これだけは言っておく。お前の父さんと母さんは…敵だ」
敵―――?
「俺らには、一生分かち合えない。一生あいつらに膝まずき、憎んで恨む」
俊輔はお父さんとお母さんになにかをされたのだろうか。
「―…俺は忘れない」
俊輔は狂気を含んだ目で言った。
「あっ、そうだ。スパイはわからないけど、スパイだったとしても絶対チクらないやつを教えとく。そいつの前では気ぃぬいてていいよ」
俊輔はぱっといつものように戻ると、そんなことを言った。
「…玲だよ」
俊輔は寂しそうに笑うと、二人でいくとバレる危険があるから先にいく、といって教室を出ていった。