100回目の告白
狂い出す歯車
「ではここ。華恋さん」
先生はチョークを片手にあたしを指名した。
「はい。マイナス4です」
「正解。みなさんもここはチェックしておいてくださいね。きっちり期末テストに出しますよ。はい、村田くん起きてね」
数学の先生はその問題に星マークを書いた。
あたしもノートに星マークをつける。
あの日以来、俊輔とはまともにしゃべれていない。
あたしはその後もしっかりとノートをとり続けた。
50分間の退屈な授業は終了し、残すはホームルームだけとなった。
「華恋さん」
「………! 何の用?」
あたしは呼んだ人を見るなり肩をビクつかせた。