100回目の告白
その人はクスクス笑いながらあたしを見る。
「そんなに怯えないでいいじゃん。用がないと話しかけたらいけないの?」
「…離したくないのよ。あなたとは。…だから、用がないときは話しかけないで」
あたしがいっても馬鹿にしたように笑いながら、
「…やだなあ、前みたいに玲で呼んでもかまわないよ?」
玲は言った。
「……もういいから…話しかけないでくれる?」
ため息まじりに言って頬杖をつく。
「……用はあるんだよね」
「………なら、何?」
たっぷりの沈黙のあと凛は問う。
「…ここじゃ話せないからちょっときてもらってもいい?」
そう言うと、玲は教室を出ていった。