100回目の告白



あたしは仕方なく玲についていく。


玲が行った場所は屋上。
なにを話されるのかビクビクしていると、玲が口を開いた。


「久しぶりだね、華恋さん」



玲はとても穏やかな口調で言った。



「…そんなことを話しにきたんじゃないでしょう。早く話してって言ってるのよ、わからないの?」



あたしは厳しい口調で言った。
すると玲は女の子みたいにクスクス笑う。


「…もう、せっかちさんだなあ…華恋さんは。まあ座りなよ」



玲は言って、自分の横をポンポン叩いた。
あたしが玲の横に黙って腰をおろすと、いつの間に用意したのかホットレモンティーを差し出す玲。


「……ありがとう」



優しいところは、全然変わってないなあ。



「…それで、はなしって?」



ホットレモンティーを両手に包み、はなしをせかす。
早く帰らないと、俊輔が心配しちゃう。



「…俊輔と付き合ってるらしいね?」



笑いながら玲は言った。





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