100回目の告白
驚きのあまり、声がだせない。
「…わかるよ。僕、勘はいいんだ」
ニヤリと笑って、玲はあたしに手を伸ばす。
肩がビクッと反応し、身をよじる。
ジリジリと後退りながらもあたしは玲から目をそらせなかった。
「…付き合ってなんか、いないわ」
「…相変わらずだね、凛は」
凛、その響きに懐かしさを覚えた。
「凛は、ツンデレだよね。付き合ってる人にしか弱さみせないし」
「…………」
あたしの頬に、腰に、手を回して言う玲。
「……ねえ、凛」
「…………」
「これ、奥様旦那様に見せたら、どうなるなあ」
ポケットから一枚の写真を取り出すと、あたしに見せた。
それは、あたしと俊輔が仲良く手を繋いで校舎から出る様子を撮ったものだった。
「………どうもならないわよ」
「凛」
玲の真剣な表情にぎゅっとなる。
「……凛…」
「…………っ、…玲…」
玲の瞳に吸い込まれるように、あたしは吐息をもらす。