100回目の告白
甘えたなあたしに俊輔は言った。
…違う。違うよ、俊輔…
あたしはいま、玲に揺れちゃったんだよ。
俊輔がいるのに。
そんな自分を振り払うように、あたしは俊輔に抱きついた。
いつまでたっても玲を引きずるあたし。
それを優しく見守ってくれた俊輔。
でも、もういい加減にしなくちゃ。
いつまでも甘えていたら、俊輔に申し訳ない。
でも…
「…凛…」
「…………ごめん、俊輔…あたし…玲を忘れられない」
やっぱり、玲が心の中に残ってしまう。
玲も俊輔も、同じくらい大事なのだ。
「……ごめん、なさい…」
あたしは頭を下げたが、俊輔から出た言葉は予想外の言葉だった。
「……いいよ…」
いいよ?
何が?
ふたりの男性を愛することを…いいというの?