100回目の告白
「…室井…ですか。この間までは、俊輔…と呼んでおられましたのに」
運転手はふっと笑う。
「……は……?」
「……………っ」
俊輔は恥ずかしそうに下を向いた。
「……私たちも、お守りしたいですよ、出来るものならね」
運転手はバックミラーであたしをみた。
とても穏やかな目で。
「…凛様は、赤ん坊の頃から知っています。…俊輔くん、君よりも」
え?今、俊輔くんって…
ううん、それよりも、あたしを赤ん坊から知ってる?
どういうこと?
「……君は、守りたいんだろう。だから、止めない」
言って一瞬でいつものように戻ると、
「………お疲れ様でした。もうすぐご到着いたしますよ」
そう、一言いった。