100回目の告白
ふわり、と浮く栗色の柔らかい髪。
真っ白な肌に、綺麗な二重。
ずば抜けた容姿。
「………っ……」
「…凛?」
「…………は?」
あたしが険しい顔で聞き返すと、にこっと笑いながら言う。
「俺は凛の専属執事なった、川合玲!」
「…………はあ?」
今さら、執事?
いらないし。
うっとうしいだけ。
「よろしく!」
大体、コイツからみたらあたしは“お嬢様”なわけでしょ?
何で呼び捨てしてんのよ?
「きゃーっ、なにこのこ!可愛い!」
すると、集まっていく女たち。
もう…勝手にして。
あたしが教室から出ていこうとすると、
「あっ、凛!?」
可愛らしい声で玲が呼ぶ。
「待って?俺、凛だけについてくし!」
なにいってんの、大丈夫?
「…頭…大丈夫…かなあ…?」「大丈夫だから!」
あたしを睨んで言う玲。
全然怖くない。
むしろ、可愛いくらいで。
あたしは思わず笑ってしまった。