100回目の告白
キオクの駒
あたしたちは、幼い頃。
結婚の約束をした。
花見の約束をした。
―――自由を信じて…
「凛~」
「マキ」
マキは走りながらあたしを呼ぶ。
マキの右手には何枚もの資料がクリップで止められていた。
「ハアッ、ハアッ…あー疲れた。そうだ。そんなことより、すごい情報が手に入ったの!」
マキは資料を振り回しながら、とびきりの笑顔を作る。
「あー、わかったわかった。それより、あたしお腹すいちゃったぁ。ファミレス行こうよ」
あたしが笑いながらマキの頭を撫でてやると、マキは膨れっ面になる。
「…またコドモ扱いして~」
「そうゆうところがコドモなのー」
「違うよ!」
「はいはい。ファミレスならお子様ランチ、あるかもよ?」
ムキになって言うマキを軽くあしらって、さっさとファミレスに入ると、早速メニューを開く。