100回目の告白
「ちょっと、マキ!何するの?」
あたしがヒソヒソと話しかけると、マキはリュックから目をはなさずに、
「彼女と同じものを」
とだけ言った。
ウェイターは注文を確認すると、どこかへ行ってしまった。
「…ちょっとマキ~」
「あれ?確かこのへんに…ないなあ」
根気強く何かを探すマキ。
「…確かこのへんに…あったはずなんだけどなあ…ああ、あったあった」
探す対象がリュックからポケットに変わったことで、さがしものはあっさり見つかったようだ。