100回目の告白
あたしたちはあの日から、あたしの過去を調べ始めた。
幼少から中学にかけて記憶を失っていると言ったらマキが調べようと言ったのだ。
今、マキが持っているパンフレットもあたしが心当たりがあると言ったのだった。
「なにこれ?」
あたしはメモを丁寧にたたみながら聞く。
「んふふ~えっとね、凛さあ、ここに心当たりあるって言ったじゃん?だからちょっと電話してみたのよ。そしたらビンゴだったよ!凛のこと、バッチリ知ってた」
「嘘!」
あたしはびっくりして立ち上がる。
「ほんと!だけどね、あたしたちが過去を調べてることを知られたらまずいと思うの」
マキは笑いながら、でも真剣に言った。
「へ?何で?」
「だって病院を禁止してまで隠そうとしたんだよ?何か絶対あるわけだから、絶対知られちゃまずいよ」
なるほど、と思いながらあたしは黙って聞く。