100回目の告白
「だからね、黙っていてもらうことをお願いしてみたわけ。そしたら向こうはたとえバレても真実を話さないって条件で了解もらえた!」
ってことは、たとえお母さんたちにバレても向こうで話したことを話さないということと、話してくれた人を言わないってことね。
「うん、わかったよ。それで明日10時?」
「そ。それで凛がこの村に心当たりあるって言ったから、この村のほかの景色もリストアップしてみたんだけど…どうかな」
そう言ってマキはリュックの中から取り出した資料のクリップを外し、あたしに見せた。
川、山、神社、市役所などの様々な写真。
だけどどれも心当たりはなかった。
「うーん…わかんないかな」
「そっかぁ。じゃあしまうよー?」
「うん…」
マキは残念そうに、資料を束ねてしまった。
「……ん?」
水を一口飲み、あたしは首をかしげる。
何か大事なことを忘れているような気がしたのだ。