100回目の告白
「凛!」
「何で!」
屋上にはしっぽをふって待っていた、目障りな玲がいた。
「何でいんの…」
あたしは深い深いため息をつきながら言った。
「ねえ、凛?」
「なに……」
言い終わらないうちにあたしは押し倒された。
「………!?」
「……怖い目にあうのは、凛だよ」
あの天使の笑顔からは想像もできない力。
「…………」
「凛は、ひとをなめすぎだよ」
あたしを見下ろしながら玲は言う。
なめすぎ?
は?
アンタがあたしの何をしってんの。
「ははっ、ねえ、あたしがこんな態度でいられる理由を教えてあげようか?」
あたしは押し倒された状態で玲に聞く。
すると玲は首をかしげた。
「うまれたときから、あたしに怖いモノなんてない。失うものもない。いい?玲」
あたしは玲から目をはなさず続ける。
「……これが…人間が堕ちた姿だよ」
「……………」
ゆっくり目を閉じる。
閉じてもあたしのなかは真っ暗なまま。
誰も何も、浮かんでこない。
これは、あたしは失うものがないってことでしょう?