100回目の告白
マキは、床に崩れ落ちた。
一瞬でも凛を裏切ろうとした自分が情けなくて、悲しかった。
凛がまだ学校をサボりがちだったころ、マキは凛の存在を知った。
もともとマキは権力のあるものに媚びを売って生きてきていた。
凛はもともと目立つ学校で、さらに目立ち、一際違う雰囲気を放っていたのだ。
抜群のスタイル。
大きな瞳に、透き通った肌。
長いまつげや、ぷるぷるの唇?。
学校のなかでも外でも多くの男女が凛に憧れ、妬んでいる。
凛を慕うものもいれば、凛を嫌うものもいた。
それは妬みからきたものだとわかっていたけれど、学校のものは凛を嫌い続けた。
凛は学校で一番目立つグループに所属し、リーダー格。
男子からは常にチヤホヤされ、取り巻きが多数あった。
常に大勢の人に囲まれ、まわりはみんな笑顔なのに凛は退屈そうに笑っていた。
マキは不思議に思った。
もし自分がマキの立場だったら、あんな環境は嬉しくて仕方がないはず。
大勢の人に囲まれ、慕われ、全ての容姿や、環境に恵まれていれば尚更嬉しいはずなのにどうしてあんな風に笑うのだろう、と。