100回目の告白
それから色んなことがあった。
凛がほとんど学校に来なくなったり、連絡も繋がらなかったり。
だけどマキは連絡をし続けた。
メールも電話も何回もした。
どんどんどんどん凛をすきになっていって、やっと凛の傍にいることが当たり前になった。
そこまでして凛の傍にいられるようになったのに、どうして裏切ろうとしたのだろう。
マキはずっと泣いた。
視線を感じて顔をあげると、目をうっすらと開いた凛がマキをみつめていた。
「………マキ…泣いてるの……?」
凛はゆっくりと手を伸ばすと、マキの涙をぬぐってやった。
「………どうしたの……?」
「……………………」
マキは涙を流すだけで何も答えない。
「………泣かないで……マキが泣くと……あたしも悲しいよ…」
凛は寝ぼけまなこの瞳で悲しそうに顔を歪めた。
「……なんで……凛が悲しいの……?」
「………マキは…あたしの…友達だからだよ…」
そこまで言って、凛はまた眠りはじめた。
「…………」
マキは目を丸くした。
凛も自分のことを友達として見ていてくれたなんてしらなかったからだ。
マキは涙を拭くと、凛に毛布をかけ直し、部屋を静かに出ていった。