100回目の告白
「…うふふ…そこまで言われたら、作らない訳にはいかないじゃない。ちょっと待ってね、材料あるか確かめるわ…」
わたしはリビングからキッチンに移動すると、冷蔵庫をあけた。
玉ねぎ、卵、鶏肉、ケチャップ…
それに味付けのしろだし。
チーズもある。
「うん、これなら作れそうだわ」
わたしは冷蔵庫をあけ、材料を取り出すと手際よく料理を始めた。
卵を割ってまぜ、味付けをして。
ご飯とケチャップを混ぜてフライパンに油をしく。
鶏肉をフライパンで軽く焼き、ご飯と一緒にやく。
焼きあがったご飯は一回ボウルに移して、卵をフライパンに流し込み、切り刻んだチーズをいれてやく。
半熟になったところでボウルのご飯も入れる。
あとは綺麗に盛りつければ完成。
卵を割ると、なかからとろっと卵が流れ出すしくみだ。
スプーンとオムライスが乗ったお皿、お茶をお盆にのせ、リビングへ戻った。
「おまちどおさま」
わたしが言うと、
「おまちかねだったよ!!」
と、嬉しそうに孫は答えた。
「いただきまーす」
孫は勢いよくオムライスを食べる。
わたしも、ワインでも飲もうかしら。
そう思っていたころに、タイミングよく旦那が入ってきた。
「いい臭いだな。おっ、オムライスじゃないか。どうしたんだ?」
「おばあちゃんが作ってくれたの!」
「おいおい…また時雨に怒られるぞ、凛」
「いいのよ。ねえあなた。ワインでも飲みませんか?ちょうど上等なワインもチーズもあるの」
わたしはキッチンにいくと、ワインとグラスをもってきた。
「おっ、いいな。たまには飲もう」
旦那はにっこり笑って賛成してくれた。