100回目の告白
あたしが言うと玲は嬉しそうに眼鏡を外して、ネクタイをゆるめながら言った。
「ありがとう」
あたしたちはゆっくりとお茶の時間を楽しんでから勉強に戻った。
やる気を出したらスイスイと頭のなかに入っていく公式。
もしかしてあたしって、やればできるこ?
「できたっ!」
「どれ」
あたしは自慢げにノートを広げ、玲にみせる。
赤ペンが握られている、玲の左手をみつめた。
きゅっきゅっきゅっ…
赤ペンの音が部屋いっぱいに広がる。
「素晴らしいです、お嬢様。全部正解ですよ」
「やったあ!おわり?」
あたしは赤ペンでマルがつけてあるノートを抱きしめながら言った。
「はい、約束ですからね。しかしすごいですよ、凛様。このまま勉強すれば学校にいかなくても学年トップは夢じゃありませんよ」
玲は様々な教科書や参考書を閉じながら言った。
「…いやいや。んなことない…」
「まちがえた」
眼鏡姿で意地悪く笑う玲。
「学年二位だ♪トップは僕だから♪」