100回目の告白
はじめて自分のことを“僕”と言った玲。
彼には“俺”よりも“僕”のほうが似合っている気がした。
「じゃあ私は夕食の準備してきますので。少々お待ちくださ…」
「玲。三階に、何があるかしってる?」
三階はあたしのプライベートルーム。
「…? はい。なかは存じ上げませんが凛お嬢様のプライベートルームと伺っておりますが?なんでも親も中をしらないだとか」
なんだ。
知ってるならはなしは早い。
「手、出して?」
あたしは玲の左手にあるものを置く。
チャリ…
「…? 凛お嬢様、これは…?」
「プライベートルームの鍵。あたし、ここにいるから食事はプライベートルームにお願い。それから、玲以外その鍵は使っちゃだめ。わかった?」
あたしは一気に言った。