100回目の告白
「……あたしは…」
ピリリリリ…
鳴り響いた携帯。
玲のシンプルな携帯。
「俺だ。ごめんね」
そう言って玲は電話に出た。
「……ああ…はい…はい…わかりました」
玲は一瞬チラッとあたしをみて。
冷めた目で言った。
「……わかってます…タイムリミットですね…では、失礼します」
“タイムリミット”。
そんな言葉を残して玲は電話を切った。
「………玲…?」
あたしは玲の後ろから声をかける。
玲は携帯を握りしめ、何かを決めたように顔をあげると、ポケットに携帯をほうりこんだ。
そしてあたしに振り向くと、凍りついた笑顔で一言、帰りましょうかと言った。