100回目の告白



だから、わかる。
何かに、怯えている。


「……あたしを、すきなんでしょ?」
「…………………」
「……あたしも、玲がすきだよ」
「………え…」


玲は目を見開いた。


迷わないで怯えないで確かめて。
あたしはあなたがすきだと確かめて。
迷わないであたしを抱き締めて。
怯えないであたしをすきだと言って。
そうしたら、あたしが玲をまもるよ。
お願いだから、離れないで。


「……もう、だめなんだよ」
「……れ…」


玲の涙を見るのは二度目。
あなたは何に怯えているの?


「全ては回りだしてしまった」
「…泣かないで、玲…」
「凛……愛してる。誰よりも何よりも」
「……あたしも、愛してる」
「愛してる。だから…さようなら」



―愛してる―
―だから…さようなら―



そんな愛は、いらない。



「意味わかんない!すきなのにさようなら!?」
「……………」
「あたし、突き止めるから」
「………は…?」
「玲が怯えてる理由!」



あたしが、まもるから。





もういちど、笑って―…







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