100回目の告白
長かったような短かったような、俊輔との小旅行はおわった。
結局何しにいったかは不明。
いまだにあの夜のことも不明。
だけど、今日もあたしと俊輔はにぎやかに学校に向かっている。
「きゃー!俊輔!ブレーキブレーキ!」
「あははは!」
下り坂を一気にくだって、校門までノンストップ。
今日は本気で危なかった。
「……俊輔…お嬢様のあたしを死なせたら、責任重大よ?」
「ははっ、大丈夫!凛は殺しても死なないしな!」
「死ぬから!」
「死なないから!」
あたしは、はあっとため息をつきながら歩く。
「…どっちでもいいけど、あんまり無茶な運転すると危ないわよ」
するりとあたしのカバンと自分のカバンをもって横を歩く俊輔。
あたしと俊輔が一緒に居るのは普通になった。
まわりもあたしたちがいっしょに居るのを当たり前だと思っているんだろう。
少しずつ、玲を思い出にしていっていた。