100回目の告白
ガラッ
ドアの開く音でぱっと離れたあたしたち。
「…………! 俊輔…!」
「……………」
「……り……ん…」
俊輔………!
あたしは思考がストップしてその場に腰をぬかしてしまった。
「…凛…」
心配そうにあたしに声をかける玲。
伸ばそうとした手を必死に押さえていた。
「…………ぁ……」
「………凛、帰るぞ」
俊輔は二人ぶんのカバンをもつと、あたしの腕をグイッとひいて教室から出た。
教室を出るときに見た玲の顔は苦痛に歪んでいた。
玲…
教室から出ても、あたしの足取りはおぼつかなかった。
それを見かねた俊輔があたしをむりやりおんぶして駐輪場まで歩いた。
駐輪場につくと、あたしを荷台に乗せ、無言で自転車をおしてかえった。
「……………俊輔…?」
「……どうした?」
「………なんでもないよ…」
暗い帰り道、俊輔は自転車をおしながらいった、どうした?っていう言葉はいちばん悲しい声だった。
このいみも、泣いていたと気づくのも、もっともっと先のおはなし…