100回目の告白
「これ…似合うとおもって…」
「…俺に?」
「うん」
俊輔はそれを受け取って、じっと見つめる。
「スゲー気に入った!さんきゅ!」
満面の笑顔になって俊輔は言った。
「そうだ!凛のも探そ!」
「ええっ、別にいいわよ!」
「探すから!」
俊輔はそう言って海岸へと足を進めた。
結局俊輔の粘り勝ちで、色ちがいの赤い石をみつけて、寒さをやわらげるためお洒落なカフェに入った。
「凛、何する?」
「ホットココアとカルボナーラ!」
「ははっ、その組み合わせおかしくない?」
「いーの!俊輔は何にするのよ」
「アメリカンとドリア」
「俊輔だっておかしいよ!」
「確かに~」
俊輔は笑いながら定員さんを呼ぶと、ふたりぶんを頼んで、どこかへ行ってしまった。
すぐ戻るから、と言って。
30分も立つと頼んだ料理が運ばれてきた。
カルボナーラとホットココア。
ドリアとアメリカン。
料理が全て運び終えたところで、俊輔が息を切らしながら帰ってきた。
「俊輔、遅い!」
「ごめん!それより凛、ピアスいくつあいてたっけ?」
「え?右は軟骨みっつで耳たぶふたつで左は軟骨も耳たぶもふたつずつだけど…」
「そ、ならよかった」
そう言って、あたしの前にコトッと、小さな箱をおいた。
「…なに、これ」
「それ、作ってもらってたから遅れた。ダッシュだったから腹ぺこ~」
いただきます、そう言って俊輔はドリアを食べはじめた。