100回目の告白
「…ふふっ♪」
「なぁんだよ?」
俊輔が文句を言っても、あたしはかまわず笑い続けた。
同じとこにあけて、同じとこにある、同じピアス。
なんか…嬉しい。
あたしって単純なのかな…
ガキみたい?
まあ何でもいいや。
嬉しいから。
あたしたちは鼻唄をうたいながら、電車に乗って海をあとにした。
「凜、いいかー帰ったらそのまま風呂いけよ~」
「はーいっ」
あたしは笑顔で元気に返事をした。
「ん。よし。ならまだ時間かかるから寝とけ。着いたら起こしてやる」
「えっ、いいから!」
「ダメ」
俊輔は自分の上着を脱いだ。
そしてあたしの肩を引き寄せて自分にもたれかかせると、その上に自分の上着をあたしにかけた。
「しゅん…」
「はやくねろ」
そう言ったきり、俊輔は黙って下を向き、目をつぶった。
ねてるのかな?と思いつつ、下からのぞきこんだが、ねているかどうかはわからなかった。
あたしもあきらめて目をつぶった。
耳のリングピアスをさわりながら…