beside you
ガチャ
「よぉ。」
「おはよー。」
いつも通りの朝。
いつも通りのあたし。
いつも通りの悠。
「あ、さつきから聞いた?」
「さ…つき?」
悠の口から福原という名字ではなく名前が出た。
「まぁ、遅かったからなぁ。俺ら付き合ったんだ。」
付き合った。
夢だと思ってた。
いや、夢だと信じてた。
でも現実なんだね。
「なんで…なんで付き合ったの?」
ごめん、さつき。
でも今だけ
今だけ
悠に恋してる自分に素直にならせて。
「なんでって。まぁ、咲が昨日お似合いって言ってたのも1つの理由かな。」
「あれはっ!…」
あれは勢いで言っちゃっただけだよ。
本当はそんなこと言いたくなかったよ。
本当は…
あたしだって告白したかった。
「あれは?なんかあったのか?」
「…ううん。なんでも。」