beside you
「さつきー?お、ここに居たか。」
屋上のドアから悠が顔を覗かせた。
さつきは急いで濡れかけた目を拭うと笑顔で悠のところへ行った。
あたしはその2人の姿をただ後ろで眺めているだけ。
それでいい。そう自分で納得しているはずだったのにさつき越しに合う悠の目でいつも胸が疼いてしまう。
「あたしトイレ行きたいんだっ!咲と悠、ちょっと待ってて?」
「お、おう…」
「うん…」
今この状況では気まずいだけなんだけど…
「な…なんか久々だな。」
「そう…だね。」
気まずい時間。
早くさつき帰って来ないかなー。
「さつきとはうまくやってる?不安にさせたりしないでよ?」
思わず気まずすぎて発してしまった。
でもこれが余計気まずさを増させてしまった。