beside you
「ごめんねー、お待たせー!」
さつきの声を聞くと同時にあたしは涙を拭った。
「おせーよ。」
「ごめんってー!咲も待たせてごめんね!」
「大丈夫だよ!ごめん、先教室戻ってて?あたしちょっと用事あるんだ。」
もうすぐ昼休みが終わろうとしていたが、あたしは1人でいたかった。
どうしても今の自分のままでさつきと仲良くすることができそうになかった。
「あ、うん!わかった!じゃあ、悠、先戻ろ?」
「おう。じゃあな」
悠とさつきは手を繋いで屋上を出て行った。
その後ろ姿を見て
あたしはただ
なぜこうなる前に素直になれなかったのだろう
って
後悔してしまった。