beside you
思い
キーンコーン…
チャイムなってるし…
でもどうしても戻る気分にはなれなかった。
このまま1人で外を眺めていたかった。
あっつ…
夏だなぁ…
「日焼けって女子の敵なんじゃないの?」
後ろを見ると佐田くんがいた。
あたしの返事を聞く前に佐田くんは続けた。
「もうすぐ夏だね」
「え…?」
「暑くね?」
「あたしも今思ってた!」
佐田くんとは意見が合うんだよね。
悠とはほとんど合わないくせにさ。
だからだったのかな…
「あいつとまた何かあったのかよ?」
眉間にシワを寄せながら言う佐田くん。
最近気付いた、佐田くんは困ったり、心配したりしてくれると眉間にシワを寄せる。
佐田くんのその顔だけであたしは十分わかってくれてる人がいるってわかるからもやもやする気持ちがなくなる。
「大丈夫だよ。それより!今授業中!クラス戻りなよ!」
「お前もクラス戻らなきゃいけない奴の1人だから。」
いや、そうだけど…
否めないけど…
「行きたくねぇんだろ。」
「う、うん…」
ってかなんでわかったのぉ!
「あのね、顔見れば全てわかるからね?嘘ついてるのも。」
あ、バレてましたか…。