女子高生と詐欺と嘘
4call
「なつきぃ、オマエ最近店に顔出してんだって?」
リストの紙片手に、こそりと島田先輩が聞いてきた。
「あー、ちょっと人手足りないって言われて…」
「あんまコッチに顔出さなくなったもんなぁ」
好きな人のためです、なんて恥ずかしくて言えない。
最近、仕事が詐欺だなんて情けないなと思い始めた。
そもそも犯罪なのだから。
この事を知ったら、彼女はなんて思うのだろう。
職業はホストなんだと勘違いしてる間に、この仕事から足を洗いたい。
そう思うようになっていた。
というか、ホストも辞めてまともな仕事に就きたい。
「俺もさぁ、そろそろ厭きてきたから辞めたいんだよね」
先輩らしい発言に思わず笑みが溢れた。
「そーゆう人でしたよね、先輩は。誘っておいてソレっすか」
「あ?何笑ってんだよー、心外だなぁ」
昔は、こんな馴れ合いで十分だった。
今さえ楽しければ。
でも、自分だけ楽しければ良いわけではなくなって。
彼女にも、莉子ちゃんにも笑っていて欲しいから。
だから、俺自身しっかりしたい。
リストの紙片手に、こそりと島田先輩が聞いてきた。
「あー、ちょっと人手足りないって言われて…」
「あんまコッチに顔出さなくなったもんなぁ」
好きな人のためです、なんて恥ずかしくて言えない。
最近、仕事が詐欺だなんて情けないなと思い始めた。
そもそも犯罪なのだから。
この事を知ったら、彼女はなんて思うのだろう。
職業はホストなんだと勘違いしてる間に、この仕事から足を洗いたい。
そう思うようになっていた。
というか、ホストも辞めてまともな仕事に就きたい。
「俺もさぁ、そろそろ厭きてきたから辞めたいんだよね」
先輩らしい発言に思わず笑みが溢れた。
「そーゆう人でしたよね、先輩は。誘っておいてソレっすか」
「あ?何笑ってんだよー、心外だなぁ」
昔は、こんな馴れ合いで十分だった。
今さえ楽しければ。
でも、自分だけ楽しければ良いわけではなくなって。
彼女にも、莉子ちゃんにも笑っていて欲しいから。
だから、俺自身しっかりしたい。