死の使い方Ⅱ-W/z 4 U-
夕食を終えた私は、ホテルから繋がるビーチへと行き、砂浜を歩いた。


潮風が気持ち良かった。


ほとんどが観光客なのだろう。

カップルや家族連れが、それぞれにそれぞれの時間を過ごしていた。


羨ましくもあり、微笑ましい光景だ。


私もそんな中、近くにあったベンチに座り、月灯りに照らされる海を眺めた。


波の静かな海を見ると、あらゆる想い出が溢れてくる。

どうしても感傷的になってしまうのは、海のセイだろうか…
それとも、病気のセイだろうか…


涙が溢れ出す前に私は、
「そろそろ、部屋に戻ろうかな…」
ベンチから立ち上がり、部屋に戻った。


― やっぱり、少し疲れたみたいだ…

はぁ…
ため息を吐いて、ベッドに仰向けで寝っ転がった。




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