死の使い方Ⅱ-W/z 4 U-
「あなたは…」

「えっ?」

「あっ、いえっ…」
私は、男性から目をそらした。


私を助けてくれた男性は、時々私と目が合う飼育員のスタッフだった。

遠くでしか分からなかったけど、良く見ると男性というよりも青年と言った方がふさわしい。

私より年下?
それとも、同い年か…。

Tシャツから、程よく焼けたたくましい腕が顔を出す。
腕を見る限り、随分鍛えているのだろうか。
なのに、それを感じさせない華奢なイメージは、透き通る瞳とモデルにでもなれそうな顔がそう印象付けるのかもしれない。


その彼が、何故ここに?


― いつまでもいる私を、怒りに来たのだろうか…


不安が募る。




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