死の使い方Ⅱ-W/z 4 U-
「疲れた…」
ベッドの上に、パタンとうつ伏せに倒れる。


私の心臓が、ドキドキしていた。

疲れか、それとも…。


彼に触れられた感触が、まだ私の体に残っている。

体を仰向けに直し、彼の感触が残っている体の部分を、自分で自分を抱き締めた。
そして、そっと目を閉じる。



「何してるんだ、私は…。」
そう呟いて、自分を恥じた。


― だめ、だめ。私には、もう恋愛は必要ないんだ。それにもう、人を好きになるシカクなんて…。だから、だめ…。



そう思えば思う程、彼の顔が蘇ってくる。

彼の温かな手の温もりが…

私の体に…


自然に涙が溢れ、ポロポロとホホを伝う。


― 私にもまだ、恋をしたいという力が残っているの…?


私は、両手を高く掲げた。


まるでソコに、彼がいるかの様に…


彼が私を、抱き締めてくれるのを待つ様に…


ただじっと、待っていた。





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