死の使い方Ⅱ-W/z 4 U-
ショーは楽しかった。

笑ったり驚いたりと、久し振りに楽しい時間を過ごした。


楽しかったショーが終わった時だった。

今日始めての、目眩が私を襲う。


目の前が暗くなって、気が遠くなる。

冷や汗が、ポタポタと落ちるのが分かった。

キーンとする耳鳴り。
気を失わない様に必死で堪えながら、落ち着くのを待った。



しばらくすると耳鳴りが止み、潮の音が聞こえてきた。



― 大丈夫だ。今日も、大丈夫…


遠くの景色を見ながら、呼吸を落ち着かせた。





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