死の使い方Ⅱ-W/z 4 U-
私は彼の言う通り、ソコで待っていた。

の、ハズだった。


でも私のいた場所は、ソコからもっと向こう側の砂浜だ。


彼が、私を見つけるか見つけられないかは、後は彼次第。

そう、私は思っていた。


別に彼を試す為とか、そんなんじゃなかった。


理由は簡単だ。


ソコの前で彼を待っていたら、管理人か警備員かのおじさんが来て
「もう閉めまーす」
と言って、門を閉めたのだ。


追い出された私は、海を見ながら彼を待つつもりが、ついついここまで歩いて来てしまっていた。
という、なんともヘンな話しになってしまったのだ…。



しかし、体の調子は良かった。


今日の朝みたいに、調子が戻ってきたみたいだ。


― これは恋の力だろうか…


淡い恋。

儚い夢。

そんな気持ちを抱きながら、私は短い人生の今を生きているのだと実感した。

不思議な感じが、私を包む。





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