死の使い方Ⅱ-W/z 4 U-
「俺、ちょっとトイレなぁ」
ナオヒロが立ち上がり、トイレに向かう。


そのスキに私はお水を貰い、大量の薬を飲んだ。

ナオヒロが帰って来る前に、何とか薬をバックをしまい込んだ。


「カエデ、そろそろ行くか?」

あっ、うん。
ナオヒロに頷き、立ち上がる。


あ…。
目の前が暗くなる。

また、目眩が私を襲う。



「カエデ、大丈夫か?」

ナオヒロが、私の体を支える。


― 助かった…。


ナオヒロのお陰で、私はまた倒れずに済んだ。


「ありがと…」

「大丈夫か?少し、顔色が悪いけど…」

「うん、大丈夫…。ありがと」
とは言ったものの、薬が効くまでにはまだ時間が掛かる。


早く休みたい。

でも、もう少しナオヒロのソバにいたい。


心が揺れる。


でもナオヒロには、迷惑を掛けたくない。


意を決した私は
「今日は、ここで…」

「あ…。じゃ、心配だから送っていくな。ち、ちょっと待ってろ」

ナオヒロが、タクシーを呼びに行く。


ナオヒロの車は、ここに来る前に途中で家に置いてきてあった。





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