死の使い方Ⅱ-W/z 4 U-
「ありがと…」

ホテルの前でタクシーを降り、ナオヒロが部屋の前まで私を連れて来てくれたのだ。


「ちゃんと、ゆっくり寝れよ」
ナオヒロが心配そうに、私を見る。


うん。と頷く、私。


「じゃぁ、行くけど…。なんかあったら、いつでも携帯鳴らせなぁ」


「うん。ありがと…」
私は、ナオヒロに手を振った。
精一杯の笑顔で。


ナオヒロも、笑って手を振り返す。


ナオヒロの姿が見えなくなるまで、私は手を振った。


― またね。また、会おうね。

心の中で、ナオヒロに言った。





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