死の使い方Ⅱ-W/z 4 U-
「お母さん?もしもし?お母さん…」
雑音で、声が聞こえない。

電波の状況で、たまに切れたりするコトがあった。
また、それなのか…?

「もしもし?お母さん…」

「……… カエデ?」

「……はい」
雑音の中から、男性の声が聞こえる。

「誰?」
警戒する私。

「カエデ?俺、ナオヒロ…」

「ナ、ナオちゃん?ナオちゃんなの?」
ナオヒロの声を聞いて、安堵する私。


「カエデ…。カギ開けて?」

「カギ…?」
驚く、私。


「部屋のカギ…」

「部屋…?」
私は、まさかと思いながら部屋のカギを開けドアを開いた。


「ナオ…ちゃん…?」
ナオヒロが、私を見るなり抱き締める。


「会いたかった…カエデ…」
ナオヒロが、さっきよりも強く強く抱き締めた。






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