死の使い方Ⅱ-W/z 4 U-
「ふさわしい人って誰?カエデ以外の、ふさわしいヤツって誰だよっ!」
ナオヒロは、泣いていた。

「ナオちゃん…」

「カエデは?俺のコト、嫌い?」

私は、首を横に振った。
― 好きよ。大好きよ。
そう思いながら…。


「だったら…」

「だめ…なの…?私には…もう、恋をするシカクなんて…だから…」

「知ってる。俺、知ってるよ」
ナオヒロがジーンズのポケットから、クチャクチャになった封筒を私に見せた。


「それは…」
― もしかして…

直ぐ様自分のバックの中を確認した、私。


― ない。ない。封筒がない…。
もしかして…あの時、お店に…?

私はその封筒を落としたコトに、今、気付いたのだ。





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