死の使い方Ⅱ-W/z 4 U-

Ⅴ:夢、果てしなく

家に着くなり、私は倒れた。

直ぐ様、救急車で病院に運ばれたのだ。


医師から、私の家族に告げた言葉。
「覚悟をして下さい」
だった。

いつどうなっても可笑しくない、私の状態。


それから一週間、私は昏睡状態が続いた。


その間私は、夢を見ていた。

ナオヒロと私。
そして、ナオヒロと私の子供の3人で、南十字星を見に出掛ける姿。

仲良く3人で手を繋ぎ、楽し気に歩いていた。


その夢を毎日の様に、何度も何度も繰り返し見ていた。


夢の続きは、いつ見れるのだろうか…


夢の続き…


夢の続きを見たいと思い始めた時、
「カエデ」
とナオヒロの声が聞こえてきた。


― ナオちゃん…


やっと、夢の続きが見れる…




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