ふたつの世界
〜王室〜
私は広い部屋に案内され、そこには王様と女王様が椅子に座っていらっしゃった。

「父上、母上今戻りました」
「ご苦労だったな」
「あら？そちらの方は」
急に女王様に話しかけられ、緊張で手足が震え立っているのが精一杯だった。
「彼女は帰る途中出会い行くところがないと困っていたので城に案内しました」
私は今にも倒れそうな体を必死に支え、震えながらも正直に話すことにした。
「そうなことがあるのか！」
話し終えた後はみんな驚いていた。
急にこんな話しされても信じてもらえるわけないよね。
今にも泣きそうになった私を暖かいぬくもりが包み込んだ。
「急に知らない世界にきて辛かったでしょう。ゆっくり休みなさい」
女王様にそう言われて安心したせいか力が一気に抜けてその場で気を失ってしまった。
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表紙・目次

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