小さな小さな何か
目の前には包丁を手に持つ兄の姿

「み~わ~。今からお兄ちゃんがいいこと教えてあげるからなあ」

不気味に笑う兄の目が
私の体をまさぐる

『お…かあ…さん…』
母の事を思った


刃の先が頬に当たる
『や……』

恐怖のあまり声がでない


「その顔…いいなぁ……ひゃはははは、もっと怖がれ!もっと怯えろ、ひゃはははは」
そして兄は
鋭い刃先を壁に向けグサッっと刺した
すると


「お前は、今日死んだ……はははははは…」



そこで気を失った







< 2 / 11 >

この作品をシェア

pagetop