甘々注意報



その後は平静を装って過ごした



たぶん純は気付いてだろうけど…



けど乃愛に当たりたくなかったから…



帰りも乃愛を家まで送ってさっさと帰ろうと思ったのに…


なのになんでお前がいるんだよ?



「サーキ、久しぶり」



「美歌…」



「何その顔、まだあのこと怒ってんの??」


はぁ?
お前のせいで俺がどれだけ辛かったと…


あのことはきっと当分心に残ってるだろう

そう簡単に消えたりしない…


最近はだいぶ忘れてた…


乃愛がいてくれたから…


乃愛を信じようと思ったから…



「ねぇ、さっきの子って彼女?」



「だったら?」



「なんかさき、冷たーい」



「ウザイんだけど」

お前のために優しくするくらいならその分乃愛に優しくするつーの



「アタシのことふっ切れたんだ?案外早いじゃん」


ふっ切れたよ、乃愛のおかげで


「だから何?」



「アタシ、まださきのこと好きだよ」





「はぁ?」



「だからやり直そ?」



「‥‥‥」


乃愛だけが好きなはずなのに
好きって言われて動揺する俺の心。


でもこいつは俺の傷をえぐるだけだ
一緒にいたっていいことなんかない。


乃愛のような純粋な女じゃない


「あんな子じゃさきも満足出来ないでしょ?アタシがさきを満たしてあげるよ」



はぁ?こいつ何言ってんだよ?

俺は体目当てで乃愛と付き合ってるわけじゃない



「ふざけんなよ!!」




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